【感染症とは?】
こんにちは。
今、世界的にコロナウイルス(COVID-19)が流行り、
日本でも関東を中心に政府から緊急事態宣言が出されましたね。
今回は、世界を激震させているコロナウイルスをより知るべくウイルス、
感染症とは何なのかという事についてお話ししていきたいと思います。
そもそもまず、《感染症》とはどのようなモノかみなさん説明できるでしょうか?
ぼんやりと分かる方、ハッキリ説明できる方、色々いらっしゃると思います。
もう知っているという方も、おさらいがてら読んでみてください。
感染症とは、病原体が身体の中に入ることによって引き起こされる病気のことをいいます。
病原体とは、微生物のことでこれらは大きさによって種類が異なっています。
大きさ以外でも、感染ルートによる分類や国内の法規による分類がなされる場合もあります。
【病原微生物の分類】
まず、微生物の大きさはマイクロメートル(μm)で表されます。
※1μmは1/1000mmです。
これだけでとんでも無く小さなモノという事が分かりますね。
では実際にどのような微生物が病気を引き起こしているのか書いていきます。
①真菌と原虫
真菌と原虫は病原微生物の中でも大きな方で、
約10μm(0.01 mm)〜0.1mm程度の大きさがあります。
真菌はカビと同じような造りをしており、
身の回りの様々な場所に見られます。身体が弱ると感染しやすくなる日和見感染症で、
水虫(白癬菌)などが当てはまります。
次に原虫ですが、これは単細胞の動物です。小さい虫(動物)で足を出して動き回る、、
とは私も書いていても気持ちが悪くなってきました。
原虫による有名な感染症ではマラリアなどがありますが、
日本では発生せずアフリカなどの熱帯地域で流行します。
ただ、これを媒介する蚊によって感染が拡大することもあり、
日本人が旅行先から持ち込む例もありました。
・引き起こされる病気
真菌→水虫、カンジダ症、クリプトコッカス症、アスペルギルス症
原虫→膣トリコモナス、マラリア、トキソプラズマなど
②スピロヘーター・リケッチア・クラミジア
スピロヘーターは赤血球(約8μm)よりやや大きく、
リケッチアとクラミジアは細菌よりやや小さな微生物です。
梅毒は皆さん耳にしたことのある病気だと思いますが、
それはこのスピロヘーターが原因です。
こちらは主に性交により感染する感染症となっています。
発疹チフス、ツツガムシ病などはシラミやノミなどの動物によって人に媒介される、
リケッチアが原因の感染症です。
クラミジアは、以前はウイルスと考えられていた微生物で動物の細胞内においてのみ増殖します。
これは女性の性感染症の中でも1番大きく発症すると、不妊や流産などを起こすケースもあります。
・引き起こされる病気
スピロヘーター→梅毒トレポネーマ、横疸出血性レプトスピラ
リケッチア→発疹チフス、発疹熱、ツツガムシ病
クラミジア→オウム病、そけいリンパ肉芽腫症、トラコーマなど
③細菌
細菌の基本の形は球状および、それを引き伸ばしたような形のモノが殆どです。
球体のものを球菌、引き伸ばされた形のものを桿菌、らせん型のものをらせん菌といいます。
代表的なモノとして、
球菌には連鎖球菌やブドウ球菌、肺炎球菌、りん菌などがあり、
桿菌にはジフテリア菌や大腸菌、サルモネラ菌、赤痢菌、破傷風菌などが存在します。
このように、日常的に罹りやすい菌から、
感染してしまうと重篤になってしまうようなものまで幅広く存在します。
・引き起こされる病気
球菌→肺炎、咽頭炎、りん病、髄膜炎
桿菌→上気道粘膜疾患、結核、破傷風、
ボツリヌス食中毒、赤痢、腸チフス、百日咳
らせん菌→慢性胃炎、カンピロバクター食中毒など
④ウイルス
ウイルスは病原体の中で最も小さく、0.015μm〜0.15μm程度です。
光学顕微鏡では見えず、電子顕微鏡ではじめて観察できる程度の大きさです。
特徴として、ウイルスは特定の生きた細胞の中でのみ増殖ができます。
細菌は栄養があれば自ら増殖していきますが、ウイルスには細胞がない為これが出来ません。
次に、核にある1分子の核酸(RNAまたはDNA)と、
それを取り囲むたんぱく質の外殻で構成されています。細胞に吸着、侵入して、
細胞内で増殖したのち細胞の外に放出されます。放出されたウイルスは、
血液やリンパ液に乗って全身に運ばれ、ウイルスが好む臓器に侵入し増殖するのです。
・引き起こされる病気
日本脳炎、麻疹、風疹、インフルエンザ、ポリオ、ヘルペス、肝炎(A.B.C.D.E)など
【感染経路】
感染経路とは、病原体が感染源から人に届くまでの経路です。
感染経路には直接感染と間接感染があります。
感染症の種類によっては感染経路が絞られてくるので、特徴を知ることで予防策を立てやすくなります。
・直接感染
1番想像しやすいのは性病だと思います。言葉の通り、
直接感染源に接触することで感染するタイプの感染症です。
他には傷口から感染する破傷風、咬まれることで感染する狂犬病があります。
・間接感染
間接感染とは、食物や空気などを介して人へ届く感染のことです。
直接感染よりも様々なルートがあるため感染経路も複雑になっていきます。
大まかに分類すると、、、
①飛沫感染→粘膜や粘液に存在する病原体が、
会話や咳、くしゃみなどによって飛沫となり空気中に飛び散り、
それを他の人が吸引することによって起こります。
そして飛沫した物の水分のみが蒸発し、
感染力を持ったまま空気中に長時間漂っている時に空気感染が起こるのです。
飛沫感染と空気感染の違いは空気中に留まる時間が異なるため、
感染範囲も変わります。
今話題のコロナウイルスは、この飛沫感染(もう1つは接触感染)とされているため、
手洗いうがい、3蜜を避けるなどの対策が必要という訳です。
②介達感染→媒介するものが空気ではなく、
食器、血液、衣服、手指、医療器具などを介して感染するものです。
食中毒やB型肝炎などがこれにあたります。
③経口感染→病原体に汚染された水や食べ物を口にすることにより起こります。
特徴として、発生が爆発的で食べた人のみが感染します。
夏の食中毒の流行はこれが当てはまります。
④昆虫による感染→ハエ、ゴキブリなどが病原体を付着させ運ぶ場合に起こります。
蚊などは体内に病原体を持ち、人へ感染させますが、これは昆虫媒介感染症といいます。
このように様々な経路を通り、病原体は人へ感染します。
【まとめ】
上記で書いたように、病原体となる微生物は様々な場所に存在し感染を引き起こします。
一般的に感染症にならない為には、
- 病原微生物を除去すること
- 病原微生物が身体へ入るのを防ぐこと
- 自己の免疫力を高めること
が大切とされています。
特にこれらは今、政府から気をつけてくださいと言われていることに当てはまりますね。
換気や除菌でウイルスを除去し、
手洗いうがいで身体への侵入を防ぎ
免疫力を高め感染を発症しないようにしています。
簡単に出来ることばかりです。
自分と自分の周りのの人々、
そして世界でも早くコロナウイルスが収束するように出来ることを引き続きやっていきましょう。