こんにちは。
患者さんからよく聞くお悩みの中に「目の下のクマ」があります。
しかし一方で「昔からあるから…」「消えないから…」と諦めている方もとても多いです。
目の印象というのは、とても強く残ります。
クマができると老けて見えること以外にも疲れているようなお顔になり、マイナスの印象を与える可能性があります。
そこで今回のブログでは、「目の下のクマ」について書いていこうと思います。
クマについて知ろう
そもそもなぜ「クマ」というのか、みなさん知っていますか?
恥ずかしながら私は知りませんでしたので、少し語源を調べてみました。
起源はなんと、歌舞伎からきているようです。
もともと隈の意味は「曲がって入り組んだ所・また、奥まった所、もののすみ」(国語辞典より)という意味がありました。
隈を語源とし、隈取りという名詞が作られ、その意味は「陰影や濃淡などで境目をつけること。またそのもの」(国語辞典より)だそうです。
その後、歌舞伎に隈取りという化粧法が生まれました。
人物の表情などを強調する化粧法で、隈(陰影)が描かれています。
こうして、目の下の影=クマとして人々に浸透していったということが分かります。
目の下の影=クマということが分かりましたが、影(クマ)が作られる原因には様々な理由があり、この原因(種類)を知ることがクマ改善にはとても重要なのです。
では、クマの種類を見ていきましょう。
クマの種類
茶色のクマ
色素沈着が原因のクマです。
【茶色のクマができやすいタイプ】
- 目の下や周りをよく擦ってしまう
- 紫外線ケアをしていない
- ターンオーバーが乱れている(睡眠不足や加齢)
色素沈着とは、本来は排出されるはずのメラニン色素がなんらかの原因で過剰生成され、蓄積される、またはターンオーバーの乱れなどにより、排出ができないことで蓄積されると起こります。
メラニン色素が過剰生成される原因には、摩擦・紫外線・ホルモンバランスの乱れなどがあります。
青・赤・紫色のクマ
皮膚の下の血管が原因のクマです。
【青・赤・紫色のクマができやすいタイプ】
- 冷え性
- 皮膚が薄い
- 眼精疲労がある
血管に血液が滞り、それが透けて見えるタイプのクマです。
目の周りの皮膚はとても薄く、下にある血管が透けて見えるため血管に血液が滞っているとクマとして現れます。
血管、血液の色によって見え方が変わるので人によってカラーがやや違うのも特徴ですね。
黒いクマ
靭帯・筋肉の衰えが原因のクマです。
【黒いクマができやすいタイプ】
- どちらかという目がパッチリしている
- 皮膚のたるみが気になる
- 常に眼精疲労を感じる
こちらは眼球を支えている靭帯、筋が緩むことで、眼窩に存在する脂肪が突出し、ふくらみやたるみの下に影ができ黒いクマを形成します。
上記3種類、分けて書きましたが必ずしも1つが原因とは限りません。
組み合わさってクマを作っている場合も十分に考えられます。
クマに対する鍼灸(美容鍼・お灸)の効果は?
茶色のクマ
美容鍼灸オススメ度:★★★★☆
色素沈着に対して美容鍼灸でできることといえば、ターンオーバーの促進と正常化です。
細胞に小さなキズを付けることにより、細胞がキズを治そうとし、活性化するためお肌の代謝が良くなります。
メラニン色素の排出を促進することによって、色素の沈着を防ぎます。
施術を続けることで、クマが薄くなっていくのを実感できると思われます。
また、身体の治療も併せて行うことでホルモンバランスを整え、メラニン色素の過剰生成を予防することでより効果は高まるでしょう。
ただ、1回で即消えるというよりも、徐々に薄くしていくといった施術になるため★4つといたしました。
【自分でできること】
- 紫外線ケア
- 抗酸化作用の高い食品を食べる
- 規則正しい生活(特に睡眠)
- ストレスを溜めない
- 正しい洗顔、正しく基礎化粧品を使う
青・赤・紫のクマ
美容鍼灸オススメ度:★★★★★
血流促進、冷え改善はみなさんも知っての通り鍼灸の得意とする分野です。
鍼で小さなキズが付くと、その部分に血液が集まり栄養を与えます。
また、鍼を打たれることで脳内から神経物質が放出され血管が拡張されるため、血液の流れが良くなります。
お灸でも温めることにより筋肉の緊張が緩和され、血流が促進されるため、血行不良によるクマには効果が高いです。
血液が目の下に溜まっている(うっ滞)状態から、溜まっているものを流すクセを付けることで、クマを現れづらくする効果も考えられます。
1回で効果が出やすく、目の下という部分的な場所のみでなく、身体の冷えも改善することで予防にも繋がり、長期的な対策もできるため★は5つといたしました。
【自分でできること】
- 冷たいもので身体を冷やしすぎない(食べ物、エアコン)
- 入浴
- 頭皮のマッサージ
- ストレッチや定期的な運動
- 筋肉を付け代謝を上げる
黒いクマ
美容鍼灸オススメ度:★★★☆☆
眼球を支えている筋肉が疲れてくると下にある脂肪に圧がかかってしまい、ふくらみができやすくなるため、目の周りの疲れを取る必要があります。
目の疲れを取ったり、筋肉を緩めたりすることは鍼灸治療でも可能ですので効果が高いと考えられます。
次に眼球の下についている靭帯、こちらが衰えてきても眼球を支えられず眼窩にある脂肪を押し出してしまいます。
靭帯は伸びてしまうと元に戻らないため、これを鍼灸でどうにかすることは難しいでしょう。
完全に目の下の膨らんだ脂肪を取り除きたい方は、専門のクリニックをおすすめします。
ただ、一度取ってしまった脂肪は元には戻りませんし、とてもデリケートな部分ですので後遺症が出ないとは言い切れません。
手術はしたくないという方もいらっしゃると思います。
完全解決ではなく、目立ちづらくする目的であれば鍼灸治療もおすすめできます。
また、ふくらみが脂肪でなく皮膚のたるみの場合は鍼でも効果が出ると考えます。
以上のことを踏まえ★は3つといたしました。
自分がどのようなお顔を目指しているのかで、選択は変わってくるのかなと思います。
【自分でできること】
- 眼精疲労を溜めない
- 目の周りの筋肉を鍛える(眼輪筋・上眼瞼挙筋など)
- たるみケア(紫外線ケア、頭皮のマッサージなど)
◇さいごに◇
原因や特徴などを書きましたので、自分がどのタイプのクマか分かった方もいらっしゃると思います。
やはり、まとめていて思ったのが、クマだけに限らずシワ・シミ・たるみといったお悩みと予防策・改善策が共通しているものが多かったです。
お肌の基礎部分、ターンオーバー、血流、キーになっていることを気を付けて一つでも自分のお悩みを減らしていきましょう!